誠の華-アサガオ-





恐る恐る目を開けてみると目の前には男の人が川田さんの剣を受け止めていた。



「大丈夫か?お嬢ちゃん」



「何?!お前も俺に斬られたいの?」



川田さんは刀を止められたことに驚いたもののすぐに挑発的な笑みに変わっていた。



でも川田さんと彼を見ている限り勝つのはきっと……










カランッ





「お前弱えーな!ガハハハハッ!!」



「俺が…負けた……?」




そのまま川田さんは怖気付いて走って逃げてしまった。



男は豪快に笑うと視線を私に向け、手を差し伸べてくれた。



「俺、永倉新八!よろしくな!」



彼、永倉はそう言うと私を引っ張り上げてくれた。



「助けてくれてありがとうございます。私はy…」



「「「「ゆきーーーーーーーっ!!」」」」




名乗ろうとすると複数の声に遮られた。




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