いつだって、ヒーロー。


「今日掃除あるから当たってる奴らちゃんとやれよ〜」


ダルそうにまっつんが頭をかく。

ほんとに…どうして先生になったんだろうってくらい先生に向いてない。


「じゃあ終わり、解散〜」


適当だなあ。

まあ、早く終わってくれるからいいんだけどね。

ガタガタと皆が立ち上がって教室を出て行く。


「おーっと、お前は今日掃除だろ?チビのくせにサボるつもりか?」


ドアを出ようとすると、まっつんに後ろからブレザーの襟を掴まれた。


「え、私今日掃除当番?」


「ちゃんと黒板見ろ〜。お前らの班は今週掃除だぞ」


黒板の端を見ると、確かに


掃除 3班


と書かれていた。


「えええ、知らなかった!」


「ほら見ろ、浜野でさえやってるんだぞ?いいからほうき持って掃除しろチビ」


「もうまっつんだい嫌い!」


チビは関係ないでしょ!

そんなにチビでもないし、チビのくせにサボるつもりかって…チビはサボっちゃダメなの?



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