いつだって、ヒーロー。
「真緒ちゃん…真緒ちゃんのバカ。うそ、大好きだよ…」
泣いてる真緒ちゃんをぎゅうっと抱きしめるとすごくいい香りがした。
私の大切な人、ずーっと隣で応援してくれた。
だから…だから、私言わなきゃいけない。
「真緒ちゃん…私…ずっと言わなかったことがあるの…」
誰にも言ってこなかったこと。
言うのがすごく怖くて、誰かに言ってしまえばいつか宮城くんに知られちゃうんじゃないかって怯えてた。
だけど、
『自分の本当の気持ち、ちゃんと確かめろ』
北原くんにそう言われたから。
確かめられたよ、本当の気持ち。
ごめんって、北原くんが目を見て言ってくれたから。
謝ってくれたのに誰かに言うのはダメかもしれないけど、隠してばっかりは嫌なんだ。
「うん。ちゃんと聞くよ…」
私が言いやすいように優しく微笑む。
まだ少し怖い。
だけど真緒ちゃんだから。大丈夫。
「宮城くんと別れた…本当の理由はね…」