いつだって、ヒーロー。
「わ…見て見て!雪降ってるよ!」
窓に目をやると、暗い景色に白い雪が降っている。
暗闇に光が舞い降りたみたい。
夜に降り出すなんて素敵だ。
ホワイトクリスマス…って言うんだよね。
こんな日を大切な人と過ごす湊が羨ましいなあ…。
そんなことを考えてると、どうしても…どうしても…宮城くんが思い浮かぶんだ。
こんな素敵な日を宮城くんと過ごせたらなあ…なんて、夢見てしまう。
いいかな?
クリスマスだし、それくらい夢見てもいいかなあ?
「さ!食べるぞ!」
お父さんの声に我に返って、目の前のディナーに目を移す。
そうだっ!
今日はこんなにも豪華な料理が並んでるんだ。
いっぱい食べちゃおう。
3人で私が小さい頃のクリスマスのお話や、湊が生まれた時のお話、昔話をたくさんしながらおいしい料理を食べた。