いつだって、ヒーロー。
だけど……。
ネックレスをキュッと握って目をつぶる。
すると、思い出すんだ…。
突然電話がかかってきて、
『会いたい』
って言ってくれた愛おしい声。
寒いなんて言いながらコートを貸してくれた意地悪な顔。
悔しそうに『去年…連れてきてやりたかったな…』なんて言う横顔。
サンタさんの格好をして、プレゼントを渡すと帰っていった背中。
ずっとドキドキしっぱなしだよお…。
「忘れられないよ…こんな日」
きっと、嫌でも忘れないよ?
大好きな人と過ごすってこんなにも嬉しいんだね…。
想いを伝えたりはできていないけど、少しだけ…距離が近くなった気がした。
「好きです…………宮城くん…」
こんなにも好きなんだ。
一年前とは比べものにならないくらい、好きは大きくなっていく。
宮城くんの優しさと笑顔に触れるたびに強く、強く。
好きだと自覚してからそんなに経っていないのに、どうしてこんなにも好きなんだろう。
「ありがとう……サンタさん」
本物のサンタさんは、私に大好きな人といれる時間をくれました。