いつだって、ヒーロー。



最低…………。


言い返せないよ。


もう、宮城くんは知ってるんだ。


1年前に何があったか。


真緒ちゃんか北原くんに聞いたんだ。


いやだよ、嫌いにならないで…。

私はこんなにも好きなのに。


校舎裏についたとき、宮城くんにとっても思い出の場所なんだって思ったのに。


「ごめんなさ…い…」


涙が止まらなくて視界がぼやける。


今どんな顔をしてるの?


「私………最低だよっ…」


宮城くんからの言葉はあまりにも重たかった。


ごめんなさい。



嘘をついて、隠し事をして、ごめんなさい…。


「…………違う」


「違わないよ…!ごめんな…さ、い…!」


何が違うの?

宮城くんが言ったでしょ?


私は最低だって。


もう、知ってしまったんだ。


私がキスをされて、それを隠した事。


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