いつだって、ヒーロー。
迷わないよ。
自分の気持ちに素直になりたい。
もう、嘘も隠し事もしないよ。
「はい………!私も…宮城くんのそばにいたいですっ…」
1年という空間があっても、結局は宮城くんしかいないんだ。
目を細めて優しく笑う宮城くんはもう一度私を抱きしめた。
「……やっとかよ。俺ら遠回りしすぎだっつーの…。もう、絶対離れんな」
1月はまだまだ寒い。
それなのに、どうしてかあったかい。
ううん、わかる。
宮城くんのぬくもりだ。
「宮城くんっ…たくさん傷つけてごめんなさいっ…」
「無理」
「えっ…」
ぎゅうっと抱きしめる腕に力が入った。
うううっ…苦しいよ!
「前みたいに俺の名前呼べよ。そんで……キスしろよ」
また体から離して、少し強引に言う。
いつからか避けてた名前。
呼んじゃいけないんだって思って、呼ばなくなった。
もう、いいんだよね…?
呼んでもいいんだよね……?
だけど…それでも…き、き、キスはっ…!