いつだって、ヒーロー。


「おはよ〜」


教室に入ると、そのあとすぐに真緒ちゃんが来た。

終業式まであと20分。
10分後に体育館に移動する。


「おはよ!はいっ、真緒ちゃん」


「…出たセンベイ」


私の大好きなお菓子。
醤油味のセンベイ。

今日は最後だから持ってきちゃった。


「ほんとセンベイ好きは変わんないな〜。ありがと」


袋に手を入れながら笑った。


「う〜…。次も真緒ちゃんと同じクラスがいいよ〜っ!」


真緒ちゃんの笑顔を見てると余計にクラスが離れるのが嫌になっちゃう。
まだ決まってないけど、でももし離れたら悲しい。


「泉可愛いな〜。もし離れてもいっぱい遊ぼう!たまにはお昼ご飯一緒に食べたり、放課後遊びに行ったり!」


「うんうんっ!」


離れてもできることいっぱいあった!!

真緒ちゃんの言葉で嬉しくなる私。

なーんだ、そう考えると全然寂しくない!…って言うのは嘘だけど。






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