いつだって、ヒーロー。
ダメだ…。
緊張して目が見れない。
「あの…宮城くんは委員なの?」
「ううん。身長でかいからって、もし商品が高いところにあったら俺なら取れるだろうって半ば強制的に」
そっかあ、だから集まりにはいなかったんだ。
「泉ーっ!あったーーー?」
遠くからつーちゃんの声が聞こえてきた。
「じゃあ行くな。……B組って文化祭何やんの?」
「あ…えと…出店っ…!でも、調理はダメだから買ったやつ…出すだけ…」
「行く」
「……へ?」
青くんの即答に驚いた。
い、今…行くって言った?
「………爽太いるし」
そっか、そうだよね。
浜野くんがいるもんね。
だけど、だけど。
言い訳みたいに聞こえたのは気のせい?
後付けの理由みたいに聞こえたのは気のせい?
「じゃあな」
そう言うとサッサと行ってしまった。
青くんが行くと同時につーちゃんが来た。
「あれ、E組の宮城?……って、ええ?泉の元カレじゃん」
「う、うん……」
また、助けてもらった。
またヒーローに助けてもらった。