眠らぬ場所で会いましょう
しばらく押さえたけど、止まらない。




白いタオルが、みるみる赤く染まっていく。





「どうしよう… 止まんない…」



タオルをそっとめくると、じんわりと血がにじんでくる。





「救急車、呼びました!」



店員の子が声をかけてくる。




控え室に案内され、迎えを待つ。






「倒れた時に、どこかで切ったんだね… ごめんね…」



彼の腕を押さえ続けながら、呟いた。







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