眠らぬ場所で会いましょう
「あれ? 真紀さん、どうしたんですか?」





ナースステーションに入ると、後輩の夏実ちゃんが声をかけてくれた。





「うん、ちょっとね。」




「腕、どうしたんですか?」




私の腕を見て、他のスタッフも寄ってくる。





「うん… コンビニで転んじゃって。今、急患入ったでしょ? その子に庇ってもらって、怪我させちゃったんだ。
忙しくなっちゃってゴメンね。何か手伝うよ。」




急患が入った時の忙しさは、私も知ってる。





「大丈夫ですよ! 意外と元気な患者さんだし。真紀さんこそ、家で休んでください。」




夏実ちゃんの言葉に、みんなも、うなずいてくれる。




確かに私服の人間が、ウロウロしてるのも変だし。


忙しくさせて申し訳なかったけど、明日の仕事に備えて帰る事にした。





その前に、彼の様子を少しだけ…


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