眠らぬ場所で会いましょう
それから、また数週間が過ぎた。





いつもの様に、店に入り、必要な物をカゴに入れていく。





あっ! 忘れちゃいけないもの。





チョコレート〜







「あれ?…」




いつもの棚の前で、思わず呟く。






チョコが…



ないよー!




無くなったの?










「お客様、何かお探しですか?」





えっ… 




この低い、涼やかな声は…





そっと横を見ると、私は動けなくなった。





体は正直で。



私を見つめてくれる瞳から、目が離せない。







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