眠らぬ場所で会いましょう
目がクリッとしてて、肌はツルツルで。



顔立ちは、まだ少年っぽいのに、手は男っぽくて。




なんか… 男の子が、男になっていく過程を見た気分。






その日は、自分好みの手に出会えて嬉しかったくらい。






でも…



それから、どれくらい過ぎた頃だろう…






いつもの様に店に入り、パンを選んでいた。





一つ向こうの通路を誰かが通り、急に振り返ってこっちを見た。




視線を感じ、私も何気なく顔を上げると目が合った。




その人は、手に惚れてしまった、あの可愛い店員くんだった。



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