強引社長の甘い罠
「写真は素晴らしいと思います。それに撮影だって……スタッフもカメラマンの方もみんな女性で、素人の私でもリラックスできましたし。その点については幸運でした。ただ、これが私だと思うとちょっと恥ずかしくなってしまったんです」
正直に白状してみると、鈴木課長は納得がいったらしく「なるほどね」と頷いた。そしてなだめる様な視線で微笑む。
「その気持ちも分からなくはないけど、でも本当にキレイに撮れてるわよ。もっと自分に自信を持ちなさい。最初に言ったじゃない。七海さんの肌はキレイだって」
私は思わず苦笑した。肌の良し悪し……それもあるけれど私が今言っているのはもっと感情的なことだ。この写真は普通のスナップ写真とはワケが違う。普段あまり露出しない部分の素肌を祥吾以外の人間に見られるのが恥ずかしいというだけのことだ。もっとも、祥吾に対してもまったく恥ずかしくないわけでもない。
「……ありがとうございます」
小さな声でお礼を言った。この気持ちを説明する気にはなれない。そもそもこれは仕事で、私が自分で引き受けたのだ。
だから次に課長が教えてくれたことは、本当にただ思い出しただけだったんだと思う。
「でも、それなら桐原社長に感謝しなくちゃね」
「へ?」
正直に白状してみると、鈴木課長は納得がいったらしく「なるほどね」と頷いた。そしてなだめる様な視線で微笑む。
「その気持ちも分からなくはないけど、でも本当にキレイに撮れてるわよ。もっと自分に自信を持ちなさい。最初に言ったじゃない。七海さんの肌はキレイだって」
私は思わず苦笑した。肌の良し悪し……それもあるけれど私が今言っているのはもっと感情的なことだ。この写真は普通のスナップ写真とはワケが違う。普段あまり露出しない部分の素肌を祥吾以外の人間に見られるのが恥ずかしいというだけのことだ。もっとも、祥吾に対してもまったく恥ずかしくないわけでもない。
「……ありがとうございます」
小さな声でお礼を言った。この気持ちを説明する気にはなれない。そもそもこれは仕事で、私が自分で引き受けたのだ。
だから次に課長が教えてくれたことは、本当にただ思い出しただけだったんだと思う。
「でも、それなら桐原社長に感謝しなくちゃね」
「へ?」