約束という名の鍵
「お前らって?」
朝にふさわしい爽やかな笑顔で返す。
わかっているが、あえて光の心を逆撫でしてやる。
だって、こっちの方が面白くなりそうだから。
「わかってるだろ! 夜森さんとのことだよ!」
光は声をひそめてチラリと楓を見た。
それにつられて時雨も楓を見る。
どうやらこちらの話は耳に入っていないようだった。
「楓のことね」
「なっ……!名前で呼んでるのか!」
「だって楓がそう言ったんだもん」