約束という名の鍵
「冗談?暇だから?
そんな理由で僕の大切な“友達”を馬鹿にするのは止めてくれないかな?
僕の大切な“友達”を傷つけるのは止めてくれないかな?」
時雨は普段ならここまで言わなかっただろう。
だが、時雨自身もなぜ自分がここまで怒っているのかわからなかった。
だから時雨は、自分の元にやってきた『楓』と約束をした『友達になってほしい』という約束が自分をここまで動かしたのだと思うことにした。
時雨にはそれ以外の答えがわからなかったから。