約束という名の鍵
「いいわ、特に用事もないし。
何より、クレープがどんなものなのか興味があるわ」
楓は少しワクワクした表情をしていて、小さな子供の様だと思った。
「……っふ」
「……何?」
「いや、小さい子供みたいな顔してたから可愛いなって」
「なっ! ま、またあなたね~!」
楓は時雨のその言葉に顔を真っ赤にする。
「ハハハ、いいじゃないかそれくらい」
そうして、二人の穏やかな時間は過ぎていった。