いつかきっと越えるから
屋上[奏与SIDE]
男と男で一人の女を奪い合う・・・少女漫画によくあるパターンだな
そして、こういうときは、最初彼氏ではない方が勝つ!(俺が見たなかでは)
俺と憂のように、幼馴染みという設定は勝ち負けどちらにも転がりやすい
でもやっぱり一番大事なのは、憂の心の奥底から好きな奴・・・
あんな鈍い奴だし、自分でも気づいていないんだろうから、俺たちで先決めておかなきゃな・・・
「さて、と・・・」
まず口を開いたのは抬我だった
俺に緊張が走ったのに気づき、自分にも緊張を走らせる
「やっぱり話って、あれか?」
「あぁ、そうだ。あれだ」
くそぅ・・・ここでこいつに憂は俺のものだってはっきり言ってやればプレッシャーになることくらいわかってるのに・・・
やっぱり、憂のことになるとこんなにも緊張する
「だ、だが、俺は転校してきて一日も経ってないのに、もう事件でも起こしたら大変なんだけどなぁ」
「はぁ?」
俺の言葉に抬我は眉間にシワを寄せる
え?喧嘩じゃねぇの?
「お前なにか勘違いしてねぇ?」
「え・・・憂の件じゃないの?」
すると、抬我は顔を赤くして(なに赤くなってんだボケ★)指で頬を軽く掻く
「ま、まぁそれはその通りなんだけど・・・」
「やっぱりそうなのかよ!」
「でも俺は、喧嘩なんてやるのは絶対に嫌だ」
「は・・・」
さっきからずっと喧嘩のつもりで緊張していた体が楽になる
「じゃあどういう・・・」
「別に。普通にお前には渡さないからなって言いたかっただけだし・・・」
「あ、そう・・・」
あ、そう。じゃねぇだろ俺!!!
ここは俺だって譲らねぇぞ、とか、お前に守れるわけがねぇ、とか言っておけよ!!
「そ、それは・・・」
あぁもう! 何でかっこいい台詞がすぐに出てこねぇんだよ!!
「あれ?反応薄いってことは、別に弟扱いでも近くにいれればいいって感じ?」
「んなわけねぇだろ!!!お前なんかに憂は渡さねぇよ!!!」
い、言えた・・・
すると、抬我は狙っていたようにニヤリと笑った
「そうか。だけど俺だって憂は渡したくない」
当たり前だ
憂の笑顔は、男をみんな魅了する
だけど、本当に心の奥底で信頼し、嬉しいとか思ったときにしか出さないような笑顔だから、憂の魅力に気づく男子奴もが少なくて助かる・・・
そして、一度魅了したらもう離さない
蜘蛛の糸に絡め取られたように、俺たちは憂のことしか考えられなくなる
だから、憂さえいればー
「だからさ、勝負をしよう。喧嘩ではなくて」
「ん?」
そっか
まだこいつが目の前にいるんだな・・・
さっさと失せてくれよ・・・俺が見たいのは、お前じゃなくて憂の笑顔だから
「・・・いいよな?」
「あ?まぁ内容にもよるだろ」
抬我はくすりと笑う(男がそんなふうに笑っても気持ち悪いだけだ)
「じゃあ、憂が危険な目に遭った二人のどちらに駆け寄るか」
「はぁ?」
「俺たちが事故で怪我をするだろ?そしたら憂は大事な人の方に駆け寄るだろ」
「そんなにうまくいくものか?」
「だーいじょうぶだって♪」
「・・・お前怪しい」
「とにかく、俺はプランをたててくるからお前は憂が駆けつけてくれるように祈ってろよ」
「はぁ?ーっておい!」
俺が止める間もなく、あいつは扉から校舎に入っていった
ーなんか、入る瞬間に一瞬フリーズしたが・・・ま、気にしないでおこう
男と男で一人の女を奪い合う・・・少女漫画によくあるパターンだな
そして、こういうときは、最初彼氏ではない方が勝つ!(俺が見たなかでは)
俺と憂のように、幼馴染みという設定は勝ち負けどちらにも転がりやすい
でもやっぱり一番大事なのは、憂の心の奥底から好きな奴・・・
あんな鈍い奴だし、自分でも気づいていないんだろうから、俺たちで先決めておかなきゃな・・・
「さて、と・・・」
まず口を開いたのは抬我だった
俺に緊張が走ったのに気づき、自分にも緊張を走らせる
「やっぱり話って、あれか?」
「あぁ、そうだ。あれだ」
くそぅ・・・ここでこいつに憂は俺のものだってはっきり言ってやればプレッシャーになることくらいわかってるのに・・・
やっぱり、憂のことになるとこんなにも緊張する
「だ、だが、俺は転校してきて一日も経ってないのに、もう事件でも起こしたら大変なんだけどなぁ」
「はぁ?」
俺の言葉に抬我は眉間にシワを寄せる
え?喧嘩じゃねぇの?
「お前なにか勘違いしてねぇ?」
「え・・・憂の件じゃないの?」
すると、抬我は顔を赤くして(なに赤くなってんだボケ★)指で頬を軽く掻く
「ま、まぁそれはその通りなんだけど・・・」
「やっぱりそうなのかよ!」
「でも俺は、喧嘩なんてやるのは絶対に嫌だ」
「は・・・」
さっきからずっと喧嘩のつもりで緊張していた体が楽になる
「じゃあどういう・・・」
「別に。普通にお前には渡さないからなって言いたかっただけだし・・・」
「あ、そう・・・」
あ、そう。じゃねぇだろ俺!!!
ここは俺だって譲らねぇぞ、とか、お前に守れるわけがねぇ、とか言っておけよ!!
「そ、それは・・・」
あぁもう! 何でかっこいい台詞がすぐに出てこねぇんだよ!!
「あれ?反応薄いってことは、別に弟扱いでも近くにいれればいいって感じ?」
「んなわけねぇだろ!!!お前なんかに憂は渡さねぇよ!!!」
い、言えた・・・
すると、抬我は狙っていたようにニヤリと笑った
「そうか。だけど俺だって憂は渡したくない」
当たり前だ
憂の笑顔は、男をみんな魅了する
だけど、本当に心の奥底で信頼し、嬉しいとか思ったときにしか出さないような笑顔だから、憂の魅力に気づく男子奴もが少なくて助かる・・・
そして、一度魅了したらもう離さない
蜘蛛の糸に絡め取られたように、俺たちは憂のことしか考えられなくなる
だから、憂さえいればー
「だからさ、勝負をしよう。喧嘩ではなくて」
「ん?」
そっか
まだこいつが目の前にいるんだな・・・
さっさと失せてくれよ・・・俺が見たいのは、お前じゃなくて憂の笑顔だから
「・・・いいよな?」
「あ?まぁ内容にもよるだろ」
抬我はくすりと笑う(男がそんなふうに笑っても気持ち悪いだけだ)
「じゃあ、憂が危険な目に遭った二人のどちらに駆け寄るか」
「はぁ?」
「俺たちが事故で怪我をするだろ?そしたら憂は大事な人の方に駆け寄るだろ」
「そんなにうまくいくものか?」
「だーいじょうぶだって♪」
「・・・お前怪しい」
「とにかく、俺はプランをたててくるからお前は憂が駆けつけてくれるように祈ってろよ」
「はぁ?ーっておい!」
俺が止める間もなく、あいつは扉から校舎に入っていった
ーなんか、入る瞬間に一瞬フリーズしたが・・・ま、気にしないでおこう