色恋 〜Colorful Loves〜
裕の顔を見ると、裕に抱きしめられると、裕にキスされると、




言葉にならないくらい嬉しいと思ってしまう。





やっぱりあたしは裕が好きだ、他の女がたって構わない、あたしは裕がいなきゃ生きていけない。




そんなふうに思って、あたしは裕を受け入れ続けてきた。





月に数回だけの逢瀬。




突然呼び出されて、会ったらすぐにホテルに直行して。




終わったらすぐに裕は帰っていく。






それでもあたしは、裕を切れなかった。





初めて付き合った人。



あたしの初めてを捧げた人。



あたしは裕しか知らない。



裕はあたしの全て。





だから、絶対に手放せない。




離れられない。




裕がいない生活を考えられない。






………そう、思ってたけど。






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