色恋 〜Colorful Loves〜
「よかったです。

じゃあ、ごゆっくり」





長谷川くんは明るい笑顔のまま私に頭を下げて、台車を押しながらレジの横を通り過ぎて行く。




途中でレジのおばちゃんから声をかけられて、楽しげな表情で二言、三言交わしていた。



程よく日に灼けた顔の中で、白い歯がこぼれる。




やっぱり爽やかだな、と思った。



人当たりもすごくいいし。




パートのおばちゃんたちから可愛がられてるんだろうな。




大学でも、きっと友達が多くて、みんなに好かれていて。



気がきくから、飲み会とかでも中心になって料理を取り分けたり、大人しい子に話題を振ったりして。




女の子たちにもモテるだろうな。





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