色恋 〜Colorful Loves〜
「いきなりこんなこと言って、ごめんなさい。

本当は連絡先とかうかがって、俺のこと知ってもらってから、ってほうが順序として正しいのは分かってるんですけど」





長谷川くんのきれいな瞳が、私をじっと見つめている。





「お客さんと店員の関係で、急にアドレスとか訊くのもびっくりされるかな、って思って。

あの………お友だちから、って感じでもいいので、お付き合いすることを念頭に入れてくれませんか」





ちょっと待って……この展開、なんなの?



私の頭ではついていけないんだけど。





でも、正直ーーー私の心臓は、壊れそうなくらいにどきどきしていた。




こんな素敵な男の子に、こんなこと言ってもらえるなんて、考えてもみなかった。




でも、その瞬間に。




ーーー雄介の顔が、ぱっと頭にちらついた。






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