オオカミくんと秘密のキス
好きって思いが大きい過ぎて苦しいよ…
「沙世…好きだよ」
唇が離れた時、凌哉くんは低くて少ししゃがれた声で言った。
その言葉に私は完全にノックアウト。一秒前よりも更に凌哉くんのことが好きになった。
「私も…」
と、言うのがやっと…
あーー!なかなか「好き」って言えないよ~
「…………ん?」
すると凌哉くんが意味深な顔をして私に近づき、唇がギリギリ触れない位置で顔を止めた。
「どうしたの…?」
「沙世からキスして」
「えっ…!」
キス!?
私から!?しかもこの体制で!!?
「む、無理無理」
恥ずかしくてそんなことを連呼しながら、上にいる凌哉くんの胸の辺りに手が触れ、手から凌哉くんの胸の鼓動が伝わってくる…
もしかして…
凌哉くんもドキドキしてるのかな…
緊張してるのは…私だけじゃない?
「…してよ」
更に顔を近づけてくる凌哉くん。唇はもう触れてもおかしくない距離…
どうしよう…
この距離ならちょっと近づけばキス出来るけど…自分からっていうのは恥ずかしいっ…
で、でも…
私は恥ずかしい気持ちを押し殺して凌哉くんの着ているTシャツを軽く握り、ぎゅっと目をつぶった。
軽く触れるだけ!
それだけでいいんだよね!
「っ………」
コンコン
ビクッッッ!
唇が触れる寸前、凌哉くんの部屋のドアをノックする音が…
私と凌哉くんの動きはぴたりと止まり、一瞬時間が止まった。
コンコン
「凌くん、沙世ちゃん?開けるわよ~」
響子さんの声がする。
ドンっっ
「いてっ」
私は勢い良く凌哉くんを突き飛ばしてベッドから起き上がると、急いで部屋のドアを開けた。
ガチャ
「は、はーい…」
ドアを開けると、響子さんが不思議そうな顔をして立っている。
「美味しい紅茶が入ったんだけど、沙世ちゃんに頂いたクッキーと一緒に2人もどうかなと思って」
「ぜ、是非いただきますっ!」
あたふたしている為、すごく不自然な動きと口調になってしまう。
「あれ?凌哉は?」
部屋の中を覗き込んで来る響子さん。一瞬後ろを振り返ると、凌哉くんは拗ねたようにベッドに寝転がっている…
「寝てます」
「あら。彼女が来てるっていうのに失礼ねぇ、ちょっと入るわよ」
そう言って部屋に入ってくる響子さんは、ベッドにいる凌哉くんに近づいた。
凌哉くんはブツブツと文句を言いながら、まるで子供のようにふてくされていた。
「こら!沙世ちゃんがいるのに寝るなんて最低よ!」
手を腰に当てて怒る響子さん。
「寝てねえよ」
「じゃあ何やってるのよ?」
響子さんの問に、凌哉くんは口を尖らせて答える。
「俺はたそがれてるだけだ。せっかくのチャンスが…俺の夢が壊れて………」
「え?」
「沙世…好きだよ」
唇が離れた時、凌哉くんは低くて少ししゃがれた声で言った。
その言葉に私は完全にノックアウト。一秒前よりも更に凌哉くんのことが好きになった。
「私も…」
と、言うのがやっと…
あーー!なかなか「好き」って言えないよ~
「…………ん?」
すると凌哉くんが意味深な顔をして私に近づき、唇がギリギリ触れない位置で顔を止めた。
「どうしたの…?」
「沙世からキスして」
「えっ…!」
キス!?
私から!?しかもこの体制で!!?
「む、無理無理」
恥ずかしくてそんなことを連呼しながら、上にいる凌哉くんの胸の辺りに手が触れ、手から凌哉くんの胸の鼓動が伝わってくる…
もしかして…
凌哉くんもドキドキしてるのかな…
緊張してるのは…私だけじゃない?
「…してよ」
更に顔を近づけてくる凌哉くん。唇はもう触れてもおかしくない距離…
どうしよう…
この距離ならちょっと近づけばキス出来るけど…自分からっていうのは恥ずかしいっ…
で、でも…
私は恥ずかしい気持ちを押し殺して凌哉くんの着ているTシャツを軽く握り、ぎゅっと目をつぶった。
軽く触れるだけ!
それだけでいいんだよね!
「っ………」
コンコン
ビクッッッ!
唇が触れる寸前、凌哉くんの部屋のドアをノックする音が…
私と凌哉くんの動きはぴたりと止まり、一瞬時間が止まった。
コンコン
「凌くん、沙世ちゃん?開けるわよ~」
響子さんの声がする。
ドンっっ
「いてっ」
私は勢い良く凌哉くんを突き飛ばしてベッドから起き上がると、急いで部屋のドアを開けた。
ガチャ
「は、はーい…」
ドアを開けると、響子さんが不思議そうな顔をして立っている。
「美味しい紅茶が入ったんだけど、沙世ちゃんに頂いたクッキーと一緒に2人もどうかなと思って」
「ぜ、是非いただきますっ!」
あたふたしている為、すごく不自然な動きと口調になってしまう。
「あれ?凌哉は?」
部屋の中を覗き込んで来る響子さん。一瞬後ろを振り返ると、凌哉くんは拗ねたようにベッドに寝転がっている…
「寝てます」
「あら。彼女が来てるっていうのに失礼ねぇ、ちょっと入るわよ」
そう言って部屋に入ってくる響子さんは、ベッドにいる凌哉くんに近づいた。
凌哉くんはブツブツと文句を言いながら、まるで子供のようにふてくされていた。
「こら!沙世ちゃんがいるのに寝るなんて最低よ!」
手を腰に当てて怒る響子さん。
「寝てねえよ」
「じゃあ何やってるのよ?」
響子さんの問に、凌哉くんは口を尖らせて答える。
「俺はたそがれてるだけだ。せっかくのチャンスが…俺の夢が壊れて………」
「え?」