オオカミくんと秘密のキス
それに断ったとはいえ、彼氏が他の子から告白されたなんて聞くとちょっと嫉妬しちゃうな…
前にも廊下で凌哉くんが告白されてるところを偶然見ちゃったことあったけど、その時もヤキモチ妬いちゃったし…
ん?あの時…
「あの時の告白はどーしたの!!?」
「は?」
忘れていた過去の事を今更ながら気になり、私ストレートに聞いてみた。
私の質問の意味がわかっていない様子の凌哉くんに、私は一学期の終業式に偶然告白されていた現場を目撃したことを凌哉くんに話した。
「…そんなこともあったな。すげえ迷惑な話だぜ」
「あれは断ったの?」
「お前アホか。断ったに決まってるだろ。あの夜に俺はお前に告ってるんだから」
「…あ、そっか」
あの日の事を思い出すだけでドキドキしてしまう。あれは夢のような日だった…
って。今はそれは置いておいて…
「そんなことより、今は妃華ちゃんのことだよねっ」
「…お前が話変えたんだろ」
凌哉くんは、持っているペットボトルを私のおでこにコツンと当てる。
「妃華に告白された時…他の女から言われる時よりも体が拒否った。俺根っからあいつのこと女として見てないんだよな」
「…そうなの?」
やっぱり…妃華ちゃんとは兄妹みたいなものなんだね。
「…なんていうの?感覚としては隆也から告白されたみたいな感じ(笑)」
「そこまでいく?」
「ああ。とにかく違うなって思った…だけど妃華は俺の事異性としてみてたのかって思うと、この先のあいつとの付き合いとか考えちまうんだ…お前にあんな事したっていうこともあるけど、それ以前の問題で」
そっか…なんかそう考えると難しいかもね。
なにが1番いい方向なのか、今現在は全然わかんないよ…
「妃華は俺に告っただけじゃなくて、お前にちゃんと謝りたいから会わせろっていってきたんだ」
「…私に?」
「うん。とりあえずお前に聞いてからってことで保留したけど、お前はどーする?妃華と会うってことはあいつを許すってことになるけど…」
凌哉くんに後ろから抱きしめられながら、私は体を後ろに向いて真剣に話を聞いた。
「…お前が妃華を許すなら、俺もあいつを許すことになる。お前はそれでもいいのか?」
「…」
このまま私が許さなければ、凌哉くんと妃華ちゃんが関わる事はないだろう。
だけど私が許せば、また前のような幼馴染みの関係に戻るということ…
確かに私は嫉妬深い。
でも…
「妃華ちゃんに会わせて」
私は凌哉くんに寄りかかり、真上にある凌哉くんの顔を見上げてニコッと笑った。
私の言いたいことがわかったのか、凌哉くんも優しく微笑みそのまま私にそっとキスをする…
なんだか2人の絆が深まったような…そんな気がするのは私だけかな…?
付き合うって…キスしたり寄り添ったりするだけじゃなくて、相手の事を理解出来た時に距離が縮まる気がする。
段々わかってきたよ…
ガチャ
「たっだいまー!あれ?男物の靴があるってことはぁーー」
「凌哉兄ちゃんが来てるのかぁ!?」
え。
どどどど
ズドンっ
「…あんた達何やってんの?」
髪をサッパリとカットしたお母さんと洋平が、私達を不思議そうに見ている。
くっついていた体を慌てて離したからか、私はソファーから落ちて凌哉くんは不自然な体制になってしまった…
「あは…アハハ…おかえり」
とりあえず笑うしかない。
「お邪魔してます」
ソファーから立ち上がる凌哉くんは、お母さんにペコッと頭を下げる。
前にも廊下で凌哉くんが告白されてるところを偶然見ちゃったことあったけど、その時もヤキモチ妬いちゃったし…
ん?あの時…
「あの時の告白はどーしたの!!?」
「は?」
忘れていた過去の事を今更ながら気になり、私ストレートに聞いてみた。
私の質問の意味がわかっていない様子の凌哉くんに、私は一学期の終業式に偶然告白されていた現場を目撃したことを凌哉くんに話した。
「…そんなこともあったな。すげえ迷惑な話だぜ」
「あれは断ったの?」
「お前アホか。断ったに決まってるだろ。あの夜に俺はお前に告ってるんだから」
「…あ、そっか」
あの日の事を思い出すだけでドキドキしてしまう。あれは夢のような日だった…
って。今はそれは置いておいて…
「そんなことより、今は妃華ちゃんのことだよねっ」
「…お前が話変えたんだろ」
凌哉くんは、持っているペットボトルを私のおでこにコツンと当てる。
「妃華に告白された時…他の女から言われる時よりも体が拒否った。俺根っからあいつのこと女として見てないんだよな」
「…そうなの?」
やっぱり…妃華ちゃんとは兄妹みたいなものなんだね。
「…なんていうの?感覚としては隆也から告白されたみたいな感じ(笑)」
「そこまでいく?」
「ああ。とにかく違うなって思った…だけど妃華は俺の事異性としてみてたのかって思うと、この先のあいつとの付き合いとか考えちまうんだ…お前にあんな事したっていうこともあるけど、それ以前の問題で」
そっか…なんかそう考えると難しいかもね。
なにが1番いい方向なのか、今現在は全然わかんないよ…
「妃華は俺に告っただけじゃなくて、お前にちゃんと謝りたいから会わせろっていってきたんだ」
「…私に?」
「うん。とりあえずお前に聞いてからってことで保留したけど、お前はどーする?妃華と会うってことはあいつを許すってことになるけど…」
凌哉くんに後ろから抱きしめられながら、私は体を後ろに向いて真剣に話を聞いた。
「…お前が妃華を許すなら、俺もあいつを許すことになる。お前はそれでもいいのか?」
「…」
このまま私が許さなければ、凌哉くんと妃華ちゃんが関わる事はないだろう。
だけど私が許せば、また前のような幼馴染みの関係に戻るということ…
確かに私は嫉妬深い。
でも…
「妃華ちゃんに会わせて」
私は凌哉くんに寄りかかり、真上にある凌哉くんの顔を見上げてニコッと笑った。
私の言いたいことがわかったのか、凌哉くんも優しく微笑みそのまま私にそっとキスをする…
なんだか2人の絆が深まったような…そんな気がするのは私だけかな…?
付き合うって…キスしたり寄り添ったりするだけじゃなくて、相手の事を理解出来た時に距離が縮まる気がする。
段々わかってきたよ…
ガチャ
「たっだいまー!あれ?男物の靴があるってことはぁーー」
「凌哉兄ちゃんが来てるのかぁ!?」
え。
どどどど
ズドンっ
「…あんた達何やってんの?」
髪をサッパリとカットしたお母さんと洋平が、私達を不思議そうに見ている。
くっついていた体を慌てて離したからか、私はソファーから落ちて凌哉くんは不自然な体制になってしまった…
「あは…アハハ…おかえり」
とりあえず笑うしかない。
「お邪魔してます」
ソファーから立ち上がる凌哉くんは、お母さんにペコッと頭を下げる。