オオカミくんと秘密のキス
部屋に入るなり浴衣姿の柳田くんが春子に近づいて来て、コスプレ姿の春子を見てなんだか照れている。
柳田くんは春子のことを「春」と呼ぶようになっていて、2人の関係も段々と深くなっているんだとわかる…
さて、私は凌哉くんだ!
私も浴衣姿の凌哉くんの写メ欲しいもんね!
スマホをスタンバイして、キョロキョロして凌哉くんを探してみるが近くでは見当たらない。
「沙世」
「ぉわ!」
すると突然、凌哉くんが後ろから私に抱きついて来て耳元で私の名前をつぶやいて来た。
「ちょ、ちょっと!」
みんながいる所でそういうのはやめてよねっ…
必死に離れようとするが、凌哉くんが私を押さえつけていてびくともしない。
「浴衣似合ってる…すっげえ可愛い」
「…!」
そう言うと、凌哉くんは私の耳を軽く噛んできた。
ほ、本当にやめて!
こういう事は2人きりの時にすることで、人前でやる事じゃないですよ!!
「お前のスマホ…カメラモードになってるけど……写真撮りたいのか?」
私の手に持っていたスマホの存在に気づいた凌哉くんは、私の手を握って持っているスマホを持ち上げた。
そんなさり気ない行為なのに、すごくドキドキする…
「あ、あのぉ…凌哉くんの浴衣姿の写真を撮りたいな~なんて思って」
「…」
きゃ!
言っちゃった~♡
「なんだ、それなら…」
「え?」
凌哉くんは私からスマホを取り上げると、頭よりも上の方向にスマホを持ち上げた。
カシャッ…
そして私に頬を近づけると、凌哉くんは自分と私のツーショットの写真を撮った。
今、写真撮られたよね…?
私どんな顔した???
「ツーショットは沙世としか撮らないよ」
そう言うと、凌哉くんはニコッと笑って私にスマホを返した。目がハート状態になっている私は、夢心地の気分で撮った写真を見る。
私キョトンとした顔してるし…せめて微笑みくらいでいいから、笑えば良かったよ。
でも嬉しい!
凌哉くんと写真撮るなんて…さり気なく初めてだもん!これは永久に保存決定だよ♡♡♡
「お二人さん熱いね~んとにすーぐいちゃつくんだから」
そこに現れたのは甚平姿の溝口くんで、髪の毛をカチッとツーブロックに決めていて、かけている眼鏡のフレームもなんだかポップなデザインでいつもとはまた一味違う雰囲気。
「溝口くんはなんだかかわいいね♪浴衣じゃなくて甚平にしたんだ~」
文化祭の思い出にと、私は溝口くんの全身の写真もスマホに収めた。
「男子は浴衣か甚平どっちでもいいみたいだったからね♪俺の顔からして浴衣より甚平っしょ」
「アホ面だからな」
「んだよ凌哉~」
凌哉くんと溝口くんのやり取りに笑っていると、控え室のドアがガラッと開いた。
「そろそろ開会式があるので、それぞれで体育館に集合して下さい。その後はすぐあんみつ屋開店になるので、各自それぞれの係につくように!」
慌ただしく教室に入って来た実行委員の一言で、私達はぞろぞろと体育館へ向かい開会式を終えると言われた通り各自それぞれの係の仕事についた。
私と春子が調理係で、凌哉くんと柳田くんは受付の為持ち場が離れているが…午後は4人で学校を回ろうと約束している。
私達の仕事は2日共午前中だけだから、午後はフリーになるから自由なんだよね。
とりあえず調理係として頑張らないとね!
いくら店の装飾や接客が良くても、味が悪かったら台無しだし…今日の為に私達調理係は頑張ってあんみつ屋のメニューを考えたんだし…
本屋に行ってレシピ本を見たり、近くの和菓子屋さんに行ったりして大変だったなぁ…
でも、だからこそいいもの作らなくちゃね!腕が鳴るよ~
春子と調理室へ行くと、同じクラス子達が固まっていて近づくと私達にあんみつ屋のメニューを開いて見せてきた。
「萩原さん!この黒蜜きなこフロートの作り方だけもう一回教えてもらってもいい?」
申し訳なさそうに言うその女子生徒に、私はすぐに笑顔で頷く。
「もちろんだよ!」
「ごめんね!結構メニューが多いから覚えきれなくて」
私はその女子生徒に作り方を教えたあと、調理係の女子全員と固まって料理の作り方の再確認をした。
するとすぐに、クラスの接客係が調理室に入って来て私達に元へ近づく。
「白玉クリームあんみつと抹茶あんみつを2つずつ!あとドリンクの注文も入ったから、2人くらいこっちに来て~」
「はーい!」
ドリンクはよく注文されると予想して、飲み物を作る用具や材料は教室に置いてある。
飲み物の注文を受けたと知り、私達飲み物係は誰が教室に行くかみんなで顔を見合わせた…
「やっぱり…ドリンクは萩原さんでしょ!」
1人の女子生徒の言葉に、他の生徒がうんうんと頷く。
私ですか…?
まあドリンクはフロートとかラテとかだから、作るのが大変ていうのもあるし…そのメニューを提案したのは私だから私が行くしかないか。
「わかった!私が行きます」
本当はあんみつの盛り付けとかやりたかったけど、私はドリンクに全てを捧げることにするよ(笑)
柳田くんは春子のことを「春」と呼ぶようになっていて、2人の関係も段々と深くなっているんだとわかる…
さて、私は凌哉くんだ!
私も浴衣姿の凌哉くんの写メ欲しいもんね!
スマホをスタンバイして、キョロキョロして凌哉くんを探してみるが近くでは見当たらない。
「沙世」
「ぉわ!」
すると突然、凌哉くんが後ろから私に抱きついて来て耳元で私の名前をつぶやいて来た。
「ちょ、ちょっと!」
みんながいる所でそういうのはやめてよねっ…
必死に離れようとするが、凌哉くんが私を押さえつけていてびくともしない。
「浴衣似合ってる…すっげえ可愛い」
「…!」
そう言うと、凌哉くんは私の耳を軽く噛んできた。
ほ、本当にやめて!
こういう事は2人きりの時にすることで、人前でやる事じゃないですよ!!
「お前のスマホ…カメラモードになってるけど……写真撮りたいのか?」
私の手に持っていたスマホの存在に気づいた凌哉くんは、私の手を握って持っているスマホを持ち上げた。
そんなさり気ない行為なのに、すごくドキドキする…
「あ、あのぉ…凌哉くんの浴衣姿の写真を撮りたいな~なんて思って」
「…」
きゃ!
言っちゃった~♡
「なんだ、それなら…」
「え?」
凌哉くんは私からスマホを取り上げると、頭よりも上の方向にスマホを持ち上げた。
カシャッ…
そして私に頬を近づけると、凌哉くんは自分と私のツーショットの写真を撮った。
今、写真撮られたよね…?
私どんな顔した???
「ツーショットは沙世としか撮らないよ」
そう言うと、凌哉くんはニコッと笑って私にスマホを返した。目がハート状態になっている私は、夢心地の気分で撮った写真を見る。
私キョトンとした顔してるし…せめて微笑みくらいでいいから、笑えば良かったよ。
でも嬉しい!
凌哉くんと写真撮るなんて…さり気なく初めてだもん!これは永久に保存決定だよ♡♡♡
「お二人さん熱いね~んとにすーぐいちゃつくんだから」
そこに現れたのは甚平姿の溝口くんで、髪の毛をカチッとツーブロックに決めていて、かけている眼鏡のフレームもなんだかポップなデザインでいつもとはまた一味違う雰囲気。
「溝口くんはなんだかかわいいね♪浴衣じゃなくて甚平にしたんだ~」
文化祭の思い出にと、私は溝口くんの全身の写真もスマホに収めた。
「男子は浴衣か甚平どっちでもいいみたいだったからね♪俺の顔からして浴衣より甚平っしょ」
「アホ面だからな」
「んだよ凌哉~」
凌哉くんと溝口くんのやり取りに笑っていると、控え室のドアがガラッと開いた。
「そろそろ開会式があるので、それぞれで体育館に集合して下さい。その後はすぐあんみつ屋開店になるので、各自それぞれの係につくように!」
慌ただしく教室に入って来た実行委員の一言で、私達はぞろぞろと体育館へ向かい開会式を終えると言われた通り各自それぞれの係の仕事についた。
私と春子が調理係で、凌哉くんと柳田くんは受付の為持ち場が離れているが…午後は4人で学校を回ろうと約束している。
私達の仕事は2日共午前中だけだから、午後はフリーになるから自由なんだよね。
とりあえず調理係として頑張らないとね!
いくら店の装飾や接客が良くても、味が悪かったら台無しだし…今日の為に私達調理係は頑張ってあんみつ屋のメニューを考えたんだし…
本屋に行ってレシピ本を見たり、近くの和菓子屋さんに行ったりして大変だったなぁ…
でも、だからこそいいもの作らなくちゃね!腕が鳴るよ~
春子と調理室へ行くと、同じクラス子達が固まっていて近づくと私達にあんみつ屋のメニューを開いて見せてきた。
「萩原さん!この黒蜜きなこフロートの作り方だけもう一回教えてもらってもいい?」
申し訳なさそうに言うその女子生徒に、私はすぐに笑顔で頷く。
「もちろんだよ!」
「ごめんね!結構メニューが多いから覚えきれなくて」
私はその女子生徒に作り方を教えたあと、調理係の女子全員と固まって料理の作り方の再確認をした。
するとすぐに、クラスの接客係が調理室に入って来て私達に元へ近づく。
「白玉クリームあんみつと抹茶あんみつを2つずつ!あとドリンクの注文も入ったから、2人くらいこっちに来て~」
「はーい!」
ドリンクはよく注文されると予想して、飲み物を作る用具や材料は教室に置いてある。
飲み物の注文を受けたと知り、私達飲み物係は誰が教室に行くかみんなで顔を見合わせた…
「やっぱり…ドリンクは萩原さんでしょ!」
1人の女子生徒の言葉に、他の生徒がうんうんと頷く。
私ですか…?
まあドリンクはフロートとかラテとかだから、作るのが大変ていうのもあるし…そのメニューを提案したのは私だから私が行くしかないか。
「わかった!私が行きます」
本当はあんみつの盛り付けとかやりたかったけど、私はドリンクに全てを捧げることにするよ(笑)