オオカミくんと秘密のキス
「私も終わった!」
「俺らも」
友達カップルがほぼ同時に終わり、係に合格をもらうとスタンプを押してもらっていた。
「げ!樹里達と同じかよっ」
嫌そうな顔をしながら樹里と絢人を睨む春子を、柳田くんは「まあまあ」となだめる。
「負けないからね!」
「スポーツ高校なめんなよっ」
樹里と絢人も負けじと春子にべーと舌を出して、まるで二人三脚しているかのように2人の息を合わせて走り出した。
言い争ってるけど…さっきよりはまだ仲が修復してる?
このままいけば…本当に仲直りできるかも!
「続いては「辛いラーメン早食い対決」でーす!大どんぶり一杯分の激辛ラーメンをきれいに食べきって下さい!リタイアありですので無理はしないで下さいね」
地図を頼りにやって来た次のステージは、第二体育館の近くにある理科室でそこには何やらピリッとしたスパイシーな香りが漂っている。
入り口付近でどんぶりに入ったラーメンを配膳係から受け取り、私と凌哉くんは適当に席についた。
「うわ…すごいね」
ラーメンのスープの色は真っ赤で、食べてないのにもう口の中が辛くなってくる。
「辛れぇ!」
「頑張って!!」
先に到着してラーメンを食べているカップルが、辛いラーメンに苦戦しているようだ。
そんなに辛いのかな…
これを全部食べ切るって…出来る?
「こんなの楽勝だな」
「え?」
凌哉くんは割り箸を口に挟んで割ると、ラーメンをつるつると食べ始めた。
「あ、そっか!凌哉くんは辛いの好きだったよね!」
前に私が使った辛いチキンとか、お代わりするくらいいっぱい食べてたし!
「彼氏の好きな食いもんくらい覚えとけよ」
「ご、ごめん…前に凌哉くんが食べてたのはチキンだったからさ」
ラーメンだとピンと来なかったよ。
「…辛くないの?」
汗ひとつかかないで食べてるけど…これ見た目だけで本当は辛くないのかな?
「水!水!」
他の参加カップルは、このラーメンを食べてヒーヒー言ってるから…やっぱり辛いんだよなぁ。
「…食べてみる?」
「…ぇ、うん」
レンゲにスープをすくって私の口元に近づけてくる凌哉くんに、私は恐る恐るそのスープを口に含んだ。
「…からぁ~いっ!」
スープを口に入れると、辛さが口の中に一気に広がりおまけに熱くなる。
「嘘でしょ!?よく普通に食べられるね?」
「…お前ら一般人と俺の舌を比べるな。辛いとかいう以前に、このラーメン冷めてて上手くねえな。辛さはまあまあだけどうまさに欠ける」
味のクレームを言い始めた凌哉くんに、私は呆れながら近くに用意されていた水を飲んだ。
「頑張れ春子!」
「任せて!」
すると春子を応援する柳田くんの声がして振り返ると、2人も激辛ラーメンに挑戦しているみたいだった。
あっちは春子が激辛ラーメンを食べていて、それほど苦戦している様子もない。
あ。春子は結構辛いの好きだったような気がするな…?
レゴはダメだったけどこれならイケるかな。
「水ちょうだい!」
「はい!」
「俺らも」
友達カップルがほぼ同時に終わり、係に合格をもらうとスタンプを押してもらっていた。
「げ!樹里達と同じかよっ」
嫌そうな顔をしながら樹里と絢人を睨む春子を、柳田くんは「まあまあ」となだめる。
「負けないからね!」
「スポーツ高校なめんなよっ」
樹里と絢人も負けじと春子にべーと舌を出して、まるで二人三脚しているかのように2人の息を合わせて走り出した。
言い争ってるけど…さっきよりはまだ仲が修復してる?
このままいけば…本当に仲直りできるかも!
「続いては「辛いラーメン早食い対決」でーす!大どんぶり一杯分の激辛ラーメンをきれいに食べきって下さい!リタイアありですので無理はしないで下さいね」
地図を頼りにやって来た次のステージは、第二体育館の近くにある理科室でそこには何やらピリッとしたスパイシーな香りが漂っている。
入り口付近でどんぶりに入ったラーメンを配膳係から受け取り、私と凌哉くんは適当に席についた。
「うわ…すごいね」
ラーメンのスープの色は真っ赤で、食べてないのにもう口の中が辛くなってくる。
「辛れぇ!」
「頑張って!!」
先に到着してラーメンを食べているカップルが、辛いラーメンに苦戦しているようだ。
そんなに辛いのかな…
これを全部食べ切るって…出来る?
「こんなの楽勝だな」
「え?」
凌哉くんは割り箸を口に挟んで割ると、ラーメンをつるつると食べ始めた。
「あ、そっか!凌哉くんは辛いの好きだったよね!」
前に私が使った辛いチキンとか、お代わりするくらいいっぱい食べてたし!
「彼氏の好きな食いもんくらい覚えとけよ」
「ご、ごめん…前に凌哉くんが食べてたのはチキンだったからさ」
ラーメンだとピンと来なかったよ。
「…辛くないの?」
汗ひとつかかないで食べてるけど…これ見た目だけで本当は辛くないのかな?
「水!水!」
他の参加カップルは、このラーメンを食べてヒーヒー言ってるから…やっぱり辛いんだよなぁ。
「…食べてみる?」
「…ぇ、うん」
レンゲにスープをすくって私の口元に近づけてくる凌哉くんに、私は恐る恐るそのスープを口に含んだ。
「…からぁ~いっ!」
スープを口に入れると、辛さが口の中に一気に広がりおまけに熱くなる。
「嘘でしょ!?よく普通に食べられるね?」
「…お前ら一般人と俺の舌を比べるな。辛いとかいう以前に、このラーメン冷めてて上手くねえな。辛さはまあまあだけどうまさに欠ける」
味のクレームを言い始めた凌哉くんに、私は呆れながら近くに用意されていた水を飲んだ。
「頑張れ春子!」
「任せて!」
すると春子を応援する柳田くんの声がして振り返ると、2人も激辛ラーメンに挑戦しているみたいだった。
あっちは春子が激辛ラーメンを食べていて、それほど苦戦している様子もない。
あ。春子は結構辛いの好きだったような気がするな…?
レゴはダメだったけどこれならイケるかな。
「水ちょうだい!」
「はい!」