オオカミくんと秘密のキス
「はい」
「サンキュ」
持ってきたはちみつ大根をタッパーから小皿に移して尾神くんに出すと、ソファーに寝転がっていた尾神くんはスッと体を起こした。
「隆也はどうだった?何か迷惑かけてなかいか?」
箸を持ちはちみつ大根に手を伸ばすと、尾神くんは心配そうに聞く。
「ううん全然!すごくいい子にして たし、遅くまで洋平と遊んでたし楽しそうだったよ!」
「そうか…」
買ってきたレモンのジュースをグラスに入れてテーブルに置くと、凌哉くんは早速グラスに手を伸ばしていた。
「今日はこれからお母さんが遊園地連れて行くって言ってたよ。なんか洋平と隆也くんが好きなゲームのイベントがあるとかで」
「え、そうなのか?本当に申し訳ないな…」
驚いた様子の尾神くんは、箸を止めて申し訳なさそうな顔をする。
「いいのいいの。お母さん遊園地とか好きだから、単純にお母さんが行きたいだけなんだよねきっと(笑)夜には家まで送るって言ってたから、帰るときに連絡するって」
「そうか。ありがとう」
私に頭を下げる尾神くんに「ううん」と首を振った。
「もっとレモンジュース飲む?」
「…ああ」
さっきついだジュースはもう半分以上なくなっていて、尾神くんは残りのジュース一気に飲むとコップを私に渡した。私はまたコップにジュースをついでテーブルに置いた。
「洗濯とか溜まってるんじゃない?やろうか?」
「いや…さすがにそれは…」
「遠慮しないで。今日は看病と手伝いに来たんだから!じゃ洗濯機借りるよー」
私は立ち上がってリビングを出ると、バスルームを開けて洗濯カゴに入っていた衣類を洗濯機に入れた。
バスルームも広いなぁ…なんかリゾートのホテルみたいにオシャレだし。
タオルとかも白で全部統一してて、物も少なくて更に広々して見える。
うちと大違いだな…本当にすごい家…
洗濯機に洗剤を入れてスイッチを押してバスルームを出てキッチンに戻ると、尾神くんはキッチンの流し台にいて食べ終えた食器を片付けていた。
「私やるから寝てなよ」
「だからもう平気だってば」
「眠らなくてもいいからソファーに横になってなよ」
嫌がる尾神くんを強引にソファーに寝かせ、リビングの床に畳んで置かれていた毛布をバサっとかけた。
「もしかして夜もソファーで寝たの?」
ここに毛布が置いてあるってことは…そういうことだよね?
「…うん」
「自分の部屋で寝ればいいのに…ソファーじゃ疲れ取れないよ?」
このソファーは大きいからちょっとしたベッドだけど、所詮座る用に出来てない訳だから寝るのはやっぱりちゃんとしたベッドの方がいいんじゃ…?
「だって自分の部屋だと飲み物とかキッチンにいちいち取りいくの面倒くせえ。それにリビングのテレビの方がデカイから観やすいんだよ」
テレビのリモコンに手を伸ばしチャンネルを変える尾神くん。
「はいはい…そーですか。とにかくゆっくりしてなね。ご飯出来たら呼ぶから」
「んー」
テレビに目を向けたまま返事をする尾神くんを見て、私は「もう…」と言ってキッチンへ行った。
尾神くんて時々子供みたい…
強引に寝かしたからちょっと怒ってるのかな?
本人はもう大丈夫だって思ってるかもしれないけど、大事をとって今日はちゃんと休んで欲しいな。
それに私が今日ここに来たのは尾神くんの看病の為なんだから、尾神くんには無理にでも寝てて欲しい。
きっとこのまま起きてたら、尾神くんは私に気を使って色々動いてくれるだろうし…それで風邪をぶり返しちゃった日には本当に申し訳ないよ。
冷蔵庫から野菜を出して食事の準備をしながら、時々チラチラとソファーに寝転がる尾神くんを気にしていた私。尾神くんは眠ってはいなかったが大人しくテレビを観ている様子だった。
お米が炊けると私はチゲ風の雑炊をさっと作り、尾神くんと一緒に昼食を食べた。少し作りすぎたと思った雑炊を尾神くんをは全て食べてくれて、食後に市販の風邪薬を飲ませてまたソファーで寝かせた。
昼食の後片付けが住み、洗い終わった洗濯物も乾燥機にかけリビングに戻りソファーを覗くと、尾神くんは目を閉じていて寝ている様子。
寝てる…食後の昼寝ってやつ?
薬も飲んだし少し寝た方がいいかもね…
私はソファーに回り込んで床に座ると、寝ている尾神くんの寝顔を見た。
いつ見てもきれいな顔…寝顔もこんなにイケメンな人っているんだろうか…
こんなかっこいい人と私はキスしてるんだ…今日はまだしてないけど・・・って!何考えてんの私!!?
寝ている尾神くんの薄くて色っぽい唇を見て、ドキドキしてしまう。私はそっと近づいて、尾神くんの寝顔を眺めた…
なんだろうこの気持ち…すっごく落ち着く……
それに…なんか愛おしいな…
ゆらゆらと水の上を泳いでいるような気持ちと、雲の上をふわふわと飛んでいるような感覚を覚え…私はそのまま眠りに落ちていった。
「サンキュ」
持ってきたはちみつ大根をタッパーから小皿に移して尾神くんに出すと、ソファーに寝転がっていた尾神くんはスッと体を起こした。
「隆也はどうだった?何か迷惑かけてなかいか?」
箸を持ちはちみつ大根に手を伸ばすと、尾神くんは心配そうに聞く。
「ううん全然!すごくいい子にして たし、遅くまで洋平と遊んでたし楽しそうだったよ!」
「そうか…」
買ってきたレモンのジュースをグラスに入れてテーブルに置くと、凌哉くんは早速グラスに手を伸ばしていた。
「今日はこれからお母さんが遊園地連れて行くって言ってたよ。なんか洋平と隆也くんが好きなゲームのイベントがあるとかで」
「え、そうなのか?本当に申し訳ないな…」
驚いた様子の尾神くんは、箸を止めて申し訳なさそうな顔をする。
「いいのいいの。お母さん遊園地とか好きだから、単純にお母さんが行きたいだけなんだよねきっと(笑)夜には家まで送るって言ってたから、帰るときに連絡するって」
「そうか。ありがとう」
私に頭を下げる尾神くんに「ううん」と首を振った。
「もっとレモンジュース飲む?」
「…ああ」
さっきついだジュースはもう半分以上なくなっていて、尾神くんは残りのジュース一気に飲むとコップを私に渡した。私はまたコップにジュースをついでテーブルに置いた。
「洗濯とか溜まってるんじゃない?やろうか?」
「いや…さすがにそれは…」
「遠慮しないで。今日は看病と手伝いに来たんだから!じゃ洗濯機借りるよー」
私は立ち上がってリビングを出ると、バスルームを開けて洗濯カゴに入っていた衣類を洗濯機に入れた。
バスルームも広いなぁ…なんかリゾートのホテルみたいにオシャレだし。
タオルとかも白で全部統一してて、物も少なくて更に広々して見える。
うちと大違いだな…本当にすごい家…
洗濯機に洗剤を入れてスイッチを押してバスルームを出てキッチンに戻ると、尾神くんはキッチンの流し台にいて食べ終えた食器を片付けていた。
「私やるから寝てなよ」
「だからもう平気だってば」
「眠らなくてもいいからソファーに横になってなよ」
嫌がる尾神くんを強引にソファーに寝かせ、リビングの床に畳んで置かれていた毛布をバサっとかけた。
「もしかして夜もソファーで寝たの?」
ここに毛布が置いてあるってことは…そういうことだよね?
「…うん」
「自分の部屋で寝ればいいのに…ソファーじゃ疲れ取れないよ?」
このソファーは大きいからちょっとしたベッドだけど、所詮座る用に出来てない訳だから寝るのはやっぱりちゃんとしたベッドの方がいいんじゃ…?
「だって自分の部屋だと飲み物とかキッチンにいちいち取りいくの面倒くせえ。それにリビングのテレビの方がデカイから観やすいんだよ」
テレビのリモコンに手を伸ばしチャンネルを変える尾神くん。
「はいはい…そーですか。とにかくゆっくりしてなね。ご飯出来たら呼ぶから」
「んー」
テレビに目を向けたまま返事をする尾神くんを見て、私は「もう…」と言ってキッチンへ行った。
尾神くんて時々子供みたい…
強引に寝かしたからちょっと怒ってるのかな?
本人はもう大丈夫だって思ってるかもしれないけど、大事をとって今日はちゃんと休んで欲しいな。
それに私が今日ここに来たのは尾神くんの看病の為なんだから、尾神くんには無理にでも寝てて欲しい。
きっとこのまま起きてたら、尾神くんは私に気を使って色々動いてくれるだろうし…それで風邪をぶり返しちゃった日には本当に申し訳ないよ。
冷蔵庫から野菜を出して食事の準備をしながら、時々チラチラとソファーに寝転がる尾神くんを気にしていた私。尾神くんは眠ってはいなかったが大人しくテレビを観ている様子だった。
お米が炊けると私はチゲ風の雑炊をさっと作り、尾神くんと一緒に昼食を食べた。少し作りすぎたと思った雑炊を尾神くんをは全て食べてくれて、食後に市販の風邪薬を飲ませてまたソファーで寝かせた。
昼食の後片付けが住み、洗い終わった洗濯物も乾燥機にかけリビングに戻りソファーを覗くと、尾神くんは目を閉じていて寝ている様子。
寝てる…食後の昼寝ってやつ?
薬も飲んだし少し寝た方がいいかもね…
私はソファーに回り込んで床に座ると、寝ている尾神くんの寝顔を見た。
いつ見てもきれいな顔…寝顔もこんなにイケメンな人っているんだろうか…
こんなかっこいい人と私はキスしてるんだ…今日はまだしてないけど・・・って!何考えてんの私!!?
寝ている尾神くんの薄くて色っぽい唇を見て、ドキドキしてしまう。私はそっと近づいて、尾神くんの寝顔を眺めた…
なんだろうこの気持ち…すっごく落ち着く……
それに…なんか愛おしいな…
ゆらゆらと水の上を泳いでいるような気持ちと、雲の上をふわふわと飛んでいるような感覚を覚え…私はそのまま眠りに落ちていった。