オオカミくんと秘密のキス
凌哉くんに嘘ついた…
心が痛かった…すごい罪悪感…
凌哉くんのお母さんに会いたかった。いや、その前に…今夜凌哉くんと会いたかった…
私…凌哉くんが好きなんだ。
気になってたとか、ちょっとだけ好きだとかカッコつけてたけど…
ずっと前から好きだったんだ…
好きだってことに気づいていないフリをしていたのかもしれない…
両想いとか付き合うとかまだよくわからなかったから…認めてしまうのが恥ずかしかった…
凌哉くんをまだ受け入れる事はできなかったけど、凌哉くんの隣にいたいって思ってた。弟達のことや些細なことが理由でも…私と過ごそうとしてくれる凌哉くんの気持ちが嬉しかったから。
今はこのままでいいって思ってた…凌哉くんと一緒にいられるだけでいいって。
だけど…さっき女子2人から言われた言葉で…私は凌哉くんを避けようとしている。
良くわからないけどすっごく嫌。こんな自分に本気でイライラするよ…
あんな女子ほっとけばいいじゃん。あんなの無視して凌哉くんのお母さんに会いに行けば良かったでしょ…
どうして…どうして断っちゃったんだろう…
ブーブー…
するとポケットに入れていたスマホが震えた。凌哉くんだと思いすぐにスマホを出して画面を見るとお母さんからのLINEで『今日は仕事で遅くなるから、夕飯は洋平と2人で済ませて欲しい』との連絡だった。
私は気が抜けたような表情でお母さんに返事をして、ポケットにスマホを戻す。
今夜はどっちにしてもうちのお母さんは凌哉くんの家には行けなかったんだ…
ちょうど良かった。そう思えばいい…だけどどうしてだろう…
「…っ」
私の目から涙がこぼれ、トイレには私しかいないのに声を殺して泣いた。
どうして涙が出るんだろう…
本当にわかんない…自分がわかんないよ…
私はしばらくトイレの個室に隠れて、5時間目の授業が近づくとそっとトイレから出て授業に向かった。
5、6時間目は選択授業の美術で春子と一緒だったけれど、凌哉くんとは別の授業だった…凌哉くんの顔を合わせずに済んで正直ホッとした…
がやがや
6時間目が終わり美術室から春子と教室に戻って来ると、教卓の辺りでさっきの女子2人と柳田くんと凌哉くんが話している光景が目に飛び込んでくる。
春子の前だし平然を保ったけれど、心はズキズキと痛んでいた…
さっきの事があった後にあの4人がいる所は見たくなかったな。
なんか盛り上がってるみたいだけど何話してるんだろ…私の事とかじゃないのよね?
あー何考えてんだ…
こんなのダメダメ!!!
「HRやるぞー席につけ」
担任が教室に入ってくると、生徒達は各自ぞろぞろと席に戻り始める。
あの女子2人も凌哉くん達に手を振って自分の席に戻り、凌哉くんがこっちを向いて私の後ろの自分の席に向かって来た。
私は席に座って凌哉くんから目をそらすと、カバンを整理しているフリをして凌哉くんには気づいていないように振舞った…
もしかしたら声をかけてくれるかと思ったけど、凌哉くんは私に何も言わずに私の横を通り過ぎて自分の席に座った。
さっきのこと怒ってるのかな…
凌哉くんの誘いを断るなんて今までなかったし、嘘ついてるってバレてたのかもしれない…
自分の行動に後悔していると少し泣きそうになり、ぐっと目の奥に力を入れて我慢した。HRは途中くらいまで進んでいて先生の話は全く耳には入ってこない。
凌哉くんにもう一度ちゃんと謝ろうかな…
でも話しかけるの怖いな…
グイッ…
「ぇっ…」
心が痛かった…すごい罪悪感…
凌哉くんのお母さんに会いたかった。いや、その前に…今夜凌哉くんと会いたかった…
私…凌哉くんが好きなんだ。
気になってたとか、ちょっとだけ好きだとかカッコつけてたけど…
ずっと前から好きだったんだ…
好きだってことに気づいていないフリをしていたのかもしれない…
両想いとか付き合うとかまだよくわからなかったから…認めてしまうのが恥ずかしかった…
凌哉くんをまだ受け入れる事はできなかったけど、凌哉くんの隣にいたいって思ってた。弟達のことや些細なことが理由でも…私と過ごそうとしてくれる凌哉くんの気持ちが嬉しかったから。
今はこのままでいいって思ってた…凌哉くんと一緒にいられるだけでいいって。
だけど…さっき女子2人から言われた言葉で…私は凌哉くんを避けようとしている。
良くわからないけどすっごく嫌。こんな自分に本気でイライラするよ…
あんな女子ほっとけばいいじゃん。あんなの無視して凌哉くんのお母さんに会いに行けば良かったでしょ…
どうして…どうして断っちゃったんだろう…
ブーブー…
するとポケットに入れていたスマホが震えた。凌哉くんだと思いすぐにスマホを出して画面を見るとお母さんからのLINEで『今日は仕事で遅くなるから、夕飯は洋平と2人で済ませて欲しい』との連絡だった。
私は気が抜けたような表情でお母さんに返事をして、ポケットにスマホを戻す。
今夜はどっちにしてもうちのお母さんは凌哉くんの家には行けなかったんだ…
ちょうど良かった。そう思えばいい…だけどどうしてだろう…
「…っ」
私の目から涙がこぼれ、トイレには私しかいないのに声を殺して泣いた。
どうして涙が出るんだろう…
本当にわかんない…自分がわかんないよ…
私はしばらくトイレの個室に隠れて、5時間目の授業が近づくとそっとトイレから出て授業に向かった。
5、6時間目は選択授業の美術で春子と一緒だったけれど、凌哉くんとは別の授業だった…凌哉くんの顔を合わせずに済んで正直ホッとした…
がやがや
6時間目が終わり美術室から春子と教室に戻って来ると、教卓の辺りでさっきの女子2人と柳田くんと凌哉くんが話している光景が目に飛び込んでくる。
春子の前だし平然を保ったけれど、心はズキズキと痛んでいた…
さっきの事があった後にあの4人がいる所は見たくなかったな。
なんか盛り上がってるみたいだけど何話してるんだろ…私の事とかじゃないのよね?
あー何考えてんだ…
こんなのダメダメ!!!
「HRやるぞー席につけ」
担任が教室に入ってくると、生徒達は各自ぞろぞろと席に戻り始める。
あの女子2人も凌哉くん達に手を振って自分の席に戻り、凌哉くんがこっちを向いて私の後ろの自分の席に向かって来た。
私は席に座って凌哉くんから目をそらすと、カバンを整理しているフリをして凌哉くんには気づいていないように振舞った…
もしかしたら声をかけてくれるかと思ったけど、凌哉くんは私に何も言わずに私の横を通り過ぎて自分の席に座った。
さっきのこと怒ってるのかな…
凌哉くんの誘いを断るなんて今までなかったし、嘘ついてるってバレてたのかもしれない…
自分の行動に後悔していると少し泣きそうになり、ぐっと目の奥に力を入れて我慢した。HRは途中くらいまで進んでいて先生の話は全く耳には入ってこない。
凌哉くんにもう一度ちゃんと謝ろうかな…
でも話しかけるの怖いな…
グイッ…
「ぇっ…」