君色のフレーム



まんまるに見開かれた、仔犬のような目。
ちらりと見えた、一眼レフカメラに、


思わず、笑みがこぼれる。







「貸して?写真、撮ってあげる」




君の大好きな、雪と。






「…やだ、恥ずかしいよ」

「…じゃあ、一緒に?」





僕は昔のユキを真似て、
指でフレームをつくってみせる。





…そこには、


ずっとみたかった、華。






ーー 笑顔。


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