君色のフレーム
「…っ、分かってるよ!
だから、謝っただろう?!」
そう、待ち合わせ3時間前の15時頃。
家で勉強していたら、どうしても納得できない問題があって、ユキに許可をとって塾へと出かけたのだ。
先生に教えてもらってるうちに、雪が降り出して…
だけど、そうだよ。
「そもそもユキだって、快く送り出したじゃないか」
えらいね、
勉強がんばってね、
とか言って、
あれは嘘だったのか?
「…なんで、分かってくれないの?」
…何が?
いきなり震えを増したユキの声も、
言葉の意味、なにを指しているのかも
全く分らない。
「行かないで、なんて、言えるわけないよ。
ひぃくんの受ける学校、ただでさえ偏差値も倍率も高いし、頑張ってたのも、知ってるし…
…我慢、してたの。
ほんとは今日くらい、1番に私を想ってほしかったよ…!」