<完>孤独な姫さんは世界一の総長 下
水「悠に何言ったか知らないけど、紗奈恵気にかけすぎて俺まで嫉妬するほどだった」
悠「・・なわけが・・なわけない・・」
悠は、自分に言い聞かせるように暗示をしている。
水「・・それは、・・紗奈恵の良い所じゃない?」
悠「・・・っ・・はぁ」
悠は何か諦めたかのような溜息をして銃を下した。
悠「俺は・・アイツが・・好きだったのか・・」
紀「・・・」
悠「あいつが好きで・・あんなバカ女を惚れさせるために水禽総長になったのに、違う道を・・行ってたのか」
紀「・・そうだね。気づくのが・・遅いよ」
水「でも・・今からでもやり直せるんじゃない?・・勿論、罪を償ってね」
悠「俺は・・あいつを殺した。・・この手で。好きな女を殺した俺は、もう・・生きる意味すらねぇ」
水「そんなわけがない」
悠「何故言える?」
水「・・きっと、紗奈恵は、俺たち3人が生きるのを1番に願っていると思うよ」
私と悠を交互に見ながら言う水無月。
っ・・・。
紀「・・ごめん」
そう言って私は悠の銃を悠の手から離し、引き金に指を入れた。
竜「ッ・・お前は死なせねぇ!」
水「・・止めろっ!!!紀優ちゃんっ!!」