きみLOVEスクープ




「おい」





「きゃっ!!?」




突然背後からドスのきいた低い声がしたと思ったら、誰かに後ろ襟を掴まれた。



だ、誰!?




急な展開に一気に高鳴る鼓動。



しかもこんな人気のない場所。



もしや本当の不審者!?





あたしは恐怖に怯えながらもおそるおそる首を反らして上を見た。





すると





「え……っ!?」




思わず固まってしまった。





「お前、最近俺につきまとってんだろ」






だって、そこにいたのは







「相良…棗!?」








う、うそ…っ!?



いつもより低いトーンにあの悩殺スマイルとはかけ離れた冷酷な無表情。



そしてなにより、言葉遣い。




これ、ほんとに相良くんなの!?





どうしても本人とは思い難いこの状況。






だけど見た目は相良棗そのまま。





いったいどうなったっていうの!?





あたしは困惑しすぎてただ口をパクパクさせながら後ろ襟をつかんでいるその男を見つめるしかできなかった。







すると


























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