それはまるで魔法のようで
「そ、そんなこと言って…
どうぜドッキリ大成功☆゙とか出してくるんじゃないの?
そそそれか、バツゲームとか…?」
「あのなぁ…俺がそんな事すると思ってんの?ガチで?」
飽きれ顔の泰千。
だって、そうとしか考えられないんですけど。
ハー…
と、ため息が聞こえてきたと思ったら目の前には泰千のドアップ。
泰千は目を閉じていて…
私の唇にそっと触れた。
ビックリしすぎて、魔法を架けられたように固まる私をよそに、
「じゃあそーゆーことだから、また」
と一言残して教室に行ってしまった。
私はパニックになりながら鳴り止まない心臓を落ち着かせながら歩いた。