スノードロップの医学書

「食事をお持ちしました。その前に体温と血圧を計らせてください。」


「いゃ~なんだか病院にいるみたい!!」


「いいえ、違います。ここは…」


看護師マリーは血圧を計り出した。


「56~108ですね。ちょっと低めかな?胸を開けてください。」


聴診器をスナヲの胸にあてて、首を傾げる。


「どこか変?」

スナヲは看護師マリーに問い掛けても返事しない。
余計に不安になるじゃないですか、なんか言ってょ。とスナヲは心の中で呟く。



「37°ですね。微熱かな?」

スナヲの不安をよそに淡々と看護師の作業をされるとちょっとさみしい気がするスナヲであった。


「食事のあとにこれ飲んでくださいね。」


薬のような錠剤をトレイに三種類載せて、マリーは微笑む。




☆☆
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