スノードロップの医学書

気が付くと、スナヲはベッドに戻っていた。

辺りは真っ暗なのに、パティションの中は天井高くにある水銀灯で明るかった。



「それでは、朝食の前に採血しますね。」


マリーさんの手には、あの大きな注射器がある。


「えー、やだやだー」


「ダメですよ。約束の500ccを採らせていただきます。ズボンを脱いでください。」


スナヲが拒むと看護師マリーは無理やりズボンを脱がして、大きな注射器をブスリっと太股に射し込む。



ぎゃーぁー



「あれっ?痛くない!」


「今回は痛くない注射針を使いましたから。」(笑)

看護師マリーの微笑みはスナヲにとっては嬉しく感じない。
ちょっと、薄気味悪い笑顔に見えてしまう!?

なぜ、なぜ?
と疑問を抱くスナヲであった。




☆☆
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