スノードロップの医学書

看護師マリーはトレイに載せた朝食を持ってきて、テーブルに置いて。


「朝食の前に検温と血圧を計りますね。」


マリーはいつものように看護師の作業を淡々と行う。

カルテに書き込み、聴診器を着けて。


「スナヲ様、胸を開けてください。」


また、今日も首を傾げる。

そのことがスナヲを不安にさせてしまう。


「スナヲ様、食事が終わったら、この薬を飲んでくださいね。」(笑)


今日の薬は一つ増えて、四錠であった。



それから、スナヲは朝食を食べ終わって、薬を飲んだふりをした。

なぜかって?
この薬を飲んだあとは眠くなってしまうのであるからして…


どうしてもあの少女が気になってしまうスナヲであった。




☆☆
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