.:*・'仮恋〜甘い声で惑わす君〜.:*・'
「あっ、うん・・・って、えぇ!!」
あたしの手をギュと握り、歩き出す鳥羽君。
そのつなぎ方はいわゆる恋人繋ぎ。
戸惑うあたしとは間逆にスタスタと歩く鳥羽君。
「ちょっと!鳥羽君!」
繋いでる手をぐいっと引っ張り、歩く鳥羽君を止まらせる。
「なんだよ、きゃーきゃーって」
「なんだよじゃないよ!なんで手を繋いでるの!?しかも恋人繋ぎ!」
少しだけ、むぅとしながら鳥羽君を見つめる。
でも、そんなあたしの反応が面白いのか、また笑ってる。
「優実、顔真っ赤だそ?そんなに、恥ずかしいの?」
「なっ//!!」
つんつんとほっぺを突かれ、ばっと鳥羽君から離れる。