.:*・'仮恋〜甘い声で惑わす君〜.:*・'
「なっ、なにするの//!」
頬を抑えて、鳥羽君を睨みつける。
「優実は俺の彼女なんだろ?だったら、これぐらい普通だろ?」
「彼女って・・彼女は彼女でも仮だよ?仮っ!!」
「それでも、俺は優実を彼女として扱う。それに、俺は樹奈と別れたいからって言ってるよな?」
「それは、そうだけど・・・」
すっかり鳥羽君の目的を忘れていたあたしはどんどん小さい声になっていく。
確かに鳥羽君との契約は仮でも彼女として鳥羽君の隣にいること。
だから、これぐらい我慢しないとね。
「・・・ごめなさい、鳥羽君」
「はぁ?」
急に謝ったあたしに驚いたのか、不思議な顔をする。
「鳥羽君に助けてもらった代わりにあたしが引き受けたんだし、仮でもちゃんとしなくちゃダメだよね・・」
鳥羽君の手をギュと握り、鳥羽君を見つめる。
「これじゃ、ダメ?」
「・・・っ・・」
急に口元を手で覆い、ばっと視線をそらされる。