.:*・'仮恋〜甘い声で惑わす君〜.:*・'



山下先生といえばこの学校で一番怖いんじゃないかなって思う先生。



そんなのに呼び出されるとは・・・。



「あたし、行ってくるねっ!」



「はい、いってらしゃーい」



慌てて教室を出て、職員室に向かう。



ーガラッ



「失礼します」



「おう、佐伯か。こっち来い」



職員室に入ると早速山下先生に呼ばれ、山下先生のもとに行く。



「佐伯、お前って数学適当に受けてんのか?」



「えっ、そんなことないですよ!」



眉をぐっと寄せた山下先生にふるふると首を横に動かす。



「しかしな、一年のましてや一番最初のテストで赤点だなんてあり得ないぞ」



「あか・・てん・・?」



「そう、赤点。しかも、学年でお前一人だけな」



あたし一人だけ?



嘘でしょ?だってだって、あたし数学苦手だからすっごい頑張ったのに・・。



がっくり、肩を落とす。


< 41 / 64 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop