.:*・'仮恋〜甘い声で惑わす君〜.:*・'
「・・っ〜〜、いったぁー」
ぼけーっとしてたあたしは、鳥羽君からおでこにデコピンをくらい負傷中。
「もー、何するんですか!!
さっきは助けてくれたから、鳥羽君いい人だと思ったのに!」
少し睨みながらそう言うと無表情でこっちを見てくる。
その目に吸い込まれそうで思わず後ずさりをしてしまう。
「なんですか・・・。
女の子相手に喧嘩なんてずるいですよ!」
自分で構えを作り、鳥羽君を見据える。
「・・・・ふっ、あははは」
「えっ・・・笑った?」
目を開いて鳥羽君を見る。
あんなにクールなのが有名なのにこんなに大きな声で笑うなんて・・・。
大声で笑ってる鳥羽君は少し幼く見える。
「・・・はーあ、お前面白い奴だな」
やっと、笑いが止まった鳥羽君があたしにそう言う。
「面白くないですよ!からかわないでください!」