蒼色ルーム
蒼色5


…自分、馬鹿だ。
昨日、学習したよね。この時間は満員電車だって。

はぁ…ついてない。

昨日と同じく、私は色々な人に揉みくちゃにされながら駅まで耐える。



「…っっ」



隣の女性のヒールがローファーの上に当たる。
…なんでこんなに細いの履いてんだよ…ババァ。
私は痛みと辛さに耐えながら電車に乗ったまま頑張る。
…てか、耐えれる?これ…結構キテるんだけど。



キキー。



急ブレーキをかけられ、ようやく、ヒールが離れてくれる。でもそのブレーキのおかげで、隣に居た人に倒れてしまう。



「…っあ…」



支えてくれたのは…あの昨日会ったボンボン。しかも、あいつ、私が倒れたとき、哀れな目で見てきた。



「また、お前かよ。カス」



…何で?また言われるの?本気で意味わからない。



「グズなボンボンのくせに」


腹が立った私は反撃する。
っくっそぉー。2日連続カス呼ばわり。
うっざい。



「は?なんだとカス」

「語彙力ねーの?ボンボン」



私は舌を出してボンボンから離れて学校に向かう。
毎朝なんなの…アイツ。まぁたまたま会って2日なんだけど。

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