蒼色ルーム



向こうも負けじと反発してくる。
そして、私の顔めがけて手が出る。その手は長い爪を立てて、私の頬を引っかく。



「………っ」

「ちょっと、あんた何してんの?葵、大丈夫?」

「うるさいっっ」



引っかかれたところがジンジンと痛みはじめる。
…これ、結構深く引っかかれた。



「全部、全部っっ…紺ちゃんのこと…」



コイツは子供か…。
頬から血が流れても私がすることは一つだけ。堂元さんを睨むこと…紺のぶんまで。



「おいっっ茜っ」
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