蒼色ルーム



気迫に負けた堂元さんは本当のことを言った。隣では紗和くんがため息をついてる。



「でも、好きなんは紺ちゃんよ」



今のは往生際が悪いよ。



「うるせぇーよ。そろそろ、茜の事は好きじゃなくなったし…」

「……え?」

「丁度いいじゃん。別れよ、茜」



声のトーンだけ明るい紺。堂元さんは嫌だと泣き叫ぶ。
その声のうるささに思わず耳を塞ぎたくなる。


「もう疲れた…俺も、紗和も」

「待ってよ、紺ちゃんっ…ねぇっ」
< 142 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop