蒼色ルーム
気迫に負けた堂元さんは本当のことを言った。隣では紗和くんがため息をついてる。
「でも、好きなんは紺ちゃんよ」
今のは往生際が悪いよ。
「うるせぇーよ。そろそろ、茜の事は好きじゃなくなったし…」
「……え?」
「丁度いいじゃん。別れよ、茜」
声のトーンだけ明るい紺。堂元さんは嫌だと泣き叫ぶ。
その声のうるささに思わず耳を塞ぎたくなる。
「もう疲れた…俺も、紗和も」
「待ってよ、紺ちゃんっ…ねぇっ」