蒼色ルーム
紺は泣く堂元さんを置いて、こっちへ来る。その顔は清々しくあり、悲しそうでもあった。
「紺」
私が紺の名前を言うと、紺は私の頬の絆創膏を優しく触る。
「ごめん、葵。俺らが早く来てたら」
私は首を左右にふる。
全然大丈夫だもん。だから…泣きそうな顔にならないで。
「後は俺らが片付けとくから、2人は帰りな」
「…げ…私も?」
千夏は嫌がってるけど、紗和くんの心使いは、すごい嬉しい。
「ありがとう…紗和に千夏ちゃん」
「……ありがとう」