蒼色ルーム
「あ、ごめんなさい。私は紺の姉の大沢 藍です」
ニコリと笑う藍さん。姉弟なのに、なんで名字違うんだろ。まさか…腹違いとか?
「なんか、勘違いしてそうだから言うけど……姉貴、結婚してるから」
あぁ…なるほど。
てか、私が考えてた事バレてたし。
「初めまして、紺の友人の遊佐 葵です」
私は深々とお辞儀をする。
…いやぁ…紺にお姉さんがいたなんて。
てか、なんで来たんだろ。
「なぁ、姉貴。なんで来たんだよ」
「口の使い方がわからんガキね。あんたが悪いことしてないか見に来たの」
お姉さんの言葉に青白くなる紺。
姉弟喧嘩ってこんなもん?
「あの…お姉さん。ここじゃあれなんで…中に入ってください」
「あらありがとう葵ちゃん。それと、藍でいいからね」
私に微笑む藍さん。
あ…だめだ。惚れてしまいそうになる。