蒼色ルーム
花火が全部上がってしまった。
すると、真っ暗で……怖くなる。
「帰るか。んで、掴んどけよ」
「………」
どうして紺がこんなに優しいのか分からない。
「葵?あーおーい?」
今日、優しくされたら……なんか。
「どうしたんだ?」
嫌じゃないけど。
だけど……。
「紺…あのさ、どうして…私に優しいの?」
覗き込む紺に私は聞く。
「え?別に普通じゃね?」
あ……そっか。
紺には堂元さんがいたじゃん。藍さんもいるし。
だから、こんなのは普通なんだ。