蒼色ルーム
俺は、肩にのせられた手を力ずくで引き剥がす。
「……あ?なんだお前」
あー酒クセぇ。こんなやつ、よく相手してたな。
「この子の彼氏なんで」
「……え?ちょっと…紺……」
騒ぎ出す前に葵の腕を掴み、逃げる。
あーめんどくせぇやつら。
「紺、なんで、嘘ついたの?」
「嘘でもつかねぇーと、連れていかれるとこだったぞ」
「そ、それはそうだけど……」
俺も、それだけはやだし。
まぁ、嘘ついたことで一件落着だし、良かったじゃん。
「まぁ、ありがとう」
「どういたしまして」
葵に礼を言われると……なんか、恥ずかしくなるわ。