蒼色ルーム
「桃里さんちょっといいですか?」
私は廊下に立ったまま桃里さんを呼ぶ。
「どうした?あー……行くわ」
何かを察したのか、こっちへ来てくれる。
あーめんどくさいなぁ。
「部屋行くか?」
「うん」
桃里さんに連れてこられたのは畳の部屋。ここなら、落ち着いて話せるかも。
「で、どうした?」
「あのね、ママとパパが帰ってくるみたいなの」
「で………戻るのか?」
戻りたくないよ。
でも、戻らされるんだろうなぁ。あの、2人のことだし。