蒼色ルーム
「葵ーご飯できたよ」
「うん、今から行くね」
私は溢れた涙を全て拭い、下へ降りる。
大丈夫……ママやパパがいれば忘れられるはずだ。
「葵、あっちでの生活どうだった?」
なんて、ママに聞かれて、また悲しさがこみ上げてきた。
だけど、平常心で今までのことを話した。
「夏休みは、紺に聞かれてお世話になったんだよ」
「紺くんに?」
だめだ、墓穴を掘った。
なんで、自分から名前を、出したんだろう。
「…………」