蒼色ルーム
蒼色8
「まじかっっ。ボンボン一緒住んでんのか」
千夏に今までの事を話すと笑われて返ってきた。
カンジ悪ーい千夏。
「そーだよ。初耳だったんだよ。家に帰って、ようやく気づいたの」
「これは、ますますいかなくては」
…こいつ…絶対に遊んでる。
人ごとだと思って…千夏の馬鹿。
「なぁ…遊佐。ちょっといいか?」
同じクラスで、同じ委員の桜木 裕太(さくさぎ ゆうた)。
この人がね…また、かっこいいのよ。優しくて…紺とは大違い。
「どーした?何かあった?」
「修学旅行の話なんだけどさ」
…完全に忘れてた。
家の中で起きた最悪の事態のせいで、完璧に存在を無かった事にしてる。
どうしよう…お金とか…桃里さんに相談しようにも…出来ないし。
流石に…お金は無理かな?
「おーい遊佐。聞いてる?」
「あ、ごめん。聞いてなかった」