蒼色ルーム
蒼色9



「葵」



千夏と一緒に校門まで歩いていたら名前を呼ばれた。



「…桃里さん…」



私の名前を呼んだのは桃里さん…。
まさか…お迎えですか?車て来ってことは…。



「こんちは、丸中さん。葵の友人の栗原 千夏でーす」



おどおどしている私をほって、千夏は桃里さんに話しかける。



「こんにちは、栗原さん」



桃里さんはそれを、笑顔でかわす。
…大人な対応だな。



「てか…葵はどうして離れるんだよ」



それは…まぁ…。桃里さんを一昨日怒らしたといいますか…。なのでですね…怖くて…。だから…キョリをおいてます。



「じゃあ、私はこれで」

「あっっ千夏」



千夏は空気をよんだのかよんでないのかわからないけど…2人きりにして帰った。あいつ…明日覚えとけ。



「葵…」



やだ。名前を呼ばないで。
本当に怖いんだよ。今もだけど…目つき悪いじゃんか。



「話、あるけど…とりあえず乗れ」



桃里さんは周りを見る。
あ…はい。わかりました。私達って結構目立ってましたね。
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